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​作品

act.18

​テーマ

七夕​」

7月7日。

一年に一度のこの日が近づくと世の中は短冊に願いを込め、七夕夜空に広がる満天の天の川を見上げる。

そこで繰り広げられる皆がよく知る織姫と彦星の七夕物語。

2人が引き裂かれる別れを乗り越え、出会う喜びを夜宵らしく表現し「今を生きる」大切さを4分間の演舞で表現しています。

​「プロローグ


七月七日。
もう夜なのに明るい空と、生暖かい風がもう少し先の夏の訪れを感じさせる。

年に一度、この日だけはどんなに大きな夢も叶うような気がする。

隣のあいつは何書いてるかな。


別々の場所に放して飾るけど、そこには同じ言葉が並ぶ。
「1秒でも長く同じ時間を過ごせますように」

時をかける


綴られた願いは一瞬で数十光年という時をかける。

老若男女大なり小なり様々な願いは遥か彼方、天の川が流れる天空の世界へと放たれる。

邂逅(かいこう)」

七月七日。
2人が会うことを許された約束の日。
一年で最も待ち遠しい日。


心が張り裂けそうな日々を乗り越えられるのは、共に過ごしたかけがえのない日々があったから。

2人は静かに、おもいがけなく出会ったあの日のことを思い出す。
本来交わるはずがない人生が交わり、彩りが生まれたあの瞬間を。

「さぁ。行こうか。」

約束の場所を目指して大きく一歩を踏み出した。
喜びの記憶を道しるべにして。

圧倒​」


二人は、一瞬の過ちのせいで、一生背負わなければいけない罪を背負い、罰を受けることになる。

懸命に生きることを約束し、一年に一度の再会だけは許された。


どこか切なく荒々しい。
2人を分かつ天の川。


会いたいと強く願えば願うほど、大きく存在感を放つ。
川の向こうに届くようにと懸命に抗うが、圧倒的な存在感になすすべなく佇む。

それでも消えない想いに突き動かされ、
懸命に今を生きる。

​「星合の刻


二人がようやく出会える瞬間。

あたりを覆っていた、鉛のような天の川は
いつしか二人の再会を祝うかのように光で満ちて行く。

一年越しの再会。
ずっと、長い時間待ち望んでいたこの瞬間。

悠か願いはこの瞬間に身を結び、
困難を超えてきた今までが間違ってなかったと思える瞬間がくる。

2人をつつむ幸福の光は、
輝きを放ち世界を照らす。


一年で一番待ち遠しいのに一番短い1日をすごす。


地上から放たれた祈りと、
織姫と彦星の溢れる想いが夜空を彩る。


満天の星が輝く世界で、今年も約束を交わされた。

エピローグ

七夕の願いは気が遠くなるほどの時を超えて、2人を隔てる天の川に橋をかける。


一年に一度の約束はそうして果たされる。

想いは強ければ強いほどきっといい。

だから、ありったけの想いを短冊に託す。

一年に一度、世界で一番多くの願いが飛び交う夜を、5色に彩られた笹の葉と、空に輝く星空が今年も切ないほどに愛しく彩る。

​歌詞

祈り込めた空 天翔ける想い
共に紡ぎ 今 心一つに

星合いの刻  光は満ち行く
悠か願い結び 輝き放て

祈りを超え 数多の想いよ
遥か未来織りなす 光となれ

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